下肢静脈瘤の治療法は4種類
下肢静脈瘤を治療する方法は、大きく分けると4種類あり、保存的治療、硬化療法、手術、血管内治療があげられます。血管内治療には、細い光ファイバーを血管内に挿入しレーザー光を照射するレーザー治療、血管内にカテーテルを挿入し高周波電流で血管を焼く高周波治療、静脈に医療用の接着剤を注入し血管を塞ぐグルー治療などがあります。
セルフケアでの保存的治療
保存的治療とは、生活習慣の見直しや体操、弾性ストッキングの着用などセルフケアで症状を改善していく方法です。ボコボコと浮き出た静脈があってもそれが気にならない方は、基本的に保存的治療で不快な症状の改善を図ります。そもそも不快な症状がなく、静脈の見た目も気にならなければ、下肢静脈瘤の治療は基本的に不要です。
血管内治療と手術
下肢静脈瘤の血管内治療は、局所麻酔で行えるため体への負担が少なく、高齢者でも日帰りで治療ができる、というメリットがあり、保険も適用されます。血管内治療後に細い血管が残っている場合は、補助的に硬化療法(静脈瘤内に硬化剤を注入し血管を塞ぐ治療法)で対処します。従来の下肢静脈瘤の手術には、血管を引き抜くストリッピング手術や、静脈を糸で縛る高位結紮術(こういけっさつじゅつ)という治療法がありますが、現在、下肢静脈瘤の外科的治療法の約90%は血管内治療です。