一次性静脈瘤と二次性静脈瘤
下肢静脈瘤は一次性静脈瘤と二次性静脈瘤に大別されます。一次性静脈瘤は最初に静脈の弁が壊れて起こる静脈瘤で、一般に下肢静脈瘤とは一次性静脈瘤のことを言います。二次性静脈瘤は静脈弁以外の原因で起こる静脈瘤で、静脈弁が正常な場合と壊れている場合があります。
二次性静脈瘤の原因
では、二次性静脈瘤とは具体的にどのような原因で起こるのでしょうか? 代表的なのはエコノミークラス症候群(深部静脈瘤血栓症)によって起こる二次性静脈瘤です。血栓で深部静脈が詰まるために、血液が体の表面の静脈に流れて太くなったりボコボコと膨らんだり、皮膚の表面に浮き出て目立つようになります。まれに動静脈奇形という先天性の病気で静脈血流が増えて起こる場合があります。
二次性静脈瘤の治療
通常、二次性静脈瘤は一次性静脈瘤のような血管内治療やストリッピング手術を行うことはできません。一次性静脈瘤と間違えて同じような治療をしてしますと、逆に症状が悪化したりする場合があります。従って、足の静脈が膨れて静脈瘤になっていた場合、それが一次性か二次性静脈瘤なのかどうかを正しく診断することはとても重要です。超音波検査と問診、視診によってほとんどの場合は診断することができます。