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下肢静脈瘤とリンパ浮腫

足のむくみを起こす病気

足のむくみを起こす代表的な病気に下肢静脈瘤とリンパ浮腫があります。下肢静脈瘤では静脈血の逆流を防止する役目の静脈弁が壊れて静脈血が滞り、毛細血管から漏れ出した水分が皮下組織にたまりむくみとなります。リンパ浮腫は、リンパ液を運んでいるリンパ管の働きが悪くなったことが原因で、リンパ液が皮下組織に溜まってしまう病気です。通常、子宮や卵巣がんの手術後に起こります。手術でリンパ節を切除した方や、放射線治療を受けた方は、リンパ液の流れが滞りリンパ浮腫を生じやすくなります。

大きく違う点とは?

下肢静脈瘤によるむくみは圧痕性浮腫といい、指で押すと引っ込んだまま戻りません。それに対し、リンパ浮腫によるむくみは非圧痕性浮腫といい、指で押しても圧痕が残りません。また、リンパ浮腫のむくみは足の甲や、太もも、下腹部にも起こります。足が赤く腫れ、熱がでる蜂窩織炎を合併するのもリンパ浮腫の特徴です。

リンパ浮腫の治療

リンパ浮腫は根治が難しく、ほとんどの場合は弾性ストッキングや包帯による圧迫療法が行われます。最近ではリンパ管静脈吻合(LVA)が行われることも多くなっていますので、リンパ浮腫でお悩みの方は、専門の医療機関を受診されることをお勧めします。


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