下肢静脈瘤はどのように進行する?
下肢静脈瘤は急激に悪化することはなく、時間をかけて少しずつ進行する病気です。初期の段階では、皮膚の表面に赤い血管が見える程度で、その後、進行すれと太い血管が表面に浮き出てコブのようにボコボコと膨れたりします。そして、足のつり、むくみやだるさが日常的におこるようになり、さらに重症化すると皮膚が変色したり、硬くなったり、湿疹や潰瘍が生じることもあります。
下肢静脈瘤の進行度と治療
下肢静脈瘤は通常以下の様に進行していきます。①皮膚表面に近い毛細血管の静脈瘤(クモの巣状静脈瘤)、②静脈の太さが直径3ミリ以上に膨らみ目立つようになる、③脚のむくみやだるさなどの症状がある、④皮膚の色素沈着や湿疹がおこる、⑤皮膚が壊死して潰瘍になる。①は軽症、②③は中等症、④⑤は重症に分類され、中等症の下肢静脈瘤の患者数が全体の80%以上を占めています。①のうちは自覚症状がほぼないので、見た目が気にならない方は治療の必要はありません。②に進行し、症状で悩むようになったら下肢静脈瘤の専門医を受診しましょう。重症化するケースはそれほど多くはありませんが、中等症の段階からは治療をうけるかどうか検討することをお勧めします。