下肢静脈瘤は4つのタイプがある
下肢静脈瘤が起こるのは皮膚の表面近くを通る表在静脈で、太い静脈から細い静脈まで太さは様々です。どの表在静脈でトラブルが起こるのかによって、伏在型静脈瘤、側枝型静脈瘤、網目状静脈瘤、クモの巣状静脈瘤の4タイプに分かれています。
静脈瘤のタイプと症状
伏在型静脈瘤は、表在静脈のなかでも最も太い伏在静脈に起こります。伏在静脈の静脈弁が壊れ、太ももからふくらはぎにかけて血管がボコボコと浮き上がります。側枝型静脈瘤は伏在静脈から枝分かれした細い静脈に発症し、局所的にコブが出ますが、伏在型静脈瘤ほど大きくはなりません。網目状静脈瘤は皮膚の下の細い静脈にできる静脈瘤で、コブではなく網目のように見えます。クモの巣型静脈瘤は、毛細血管が拡張して赤や青い糸のように見える静脈瘤で、一般的に太ももに多く見られます。
伏在型静脈瘤は要注意
このなかで最も注意が必要な下肢静脈瘤は、伏在型静脈瘤です。見た目が気になるだけでなく、足のむくみや重だるさなどの自覚症状も現れ、湿疹や潰瘍ができるほど重症化する場合があり、その場合は手術が必要になります。伏在型静脈瘤以外の3タイプは重症化する心配はありませんが、見た目が気になる方は、硬化療法や体外からのレーザーで治療をします。