便秘の人は下肢静脈瘤になりやすい?
下肢静脈瘤の患者さんから「私は常に便秘がちですが、下肢静脈瘤と関係があるでしょうか?」と質問されることがあります。便秘だから下肢静脈瘤になりやすいということはありませんが、便秘がちだと下肢静脈瘤が悪化すると言われています。下肢静脈瘤を発症している方は便秘を放置しないように気をつけましょう。
便秘は下肢静脈瘤を悪化させる
なぜ便秘は下肢静脈瘤を悪化させるのでしょうか?便秘中は排出されない便が大腸に溜まって、お腹がぽっこり膨らんだ状態になっています。大腸が膨らむと腹圧が上がり、腹部の静脈が圧迫されてしまいます。また、便秘のときはトイレで硬い便を押し出そうとして強くいきみ、静脈の内圧が高くなります。このように静脈に負担をかけることから、便秘は下肢静脈瘤を悪化させやすいと考えられています。
便秘を解消・予防するポイント
便秘は下肢静脈瘤だけでなく、健康や美容のためにもよくありません。便秘を解消・予防するには食生活を見直し、食物繊維が多く含まれている根菜類、海藻、キノコ、豆類、果物、穀類を積極的に食べましょう。また、ポリフェノールを多く含んでいる色の濃い野菜、例えば、ピーマン、パプリカ、ゴボウ、紫キャベツ、春菊などもおすすめです。そして大腸の働きを促進させるために、定期的に身体を動かすよう習慣化することも大切です。