立ち仕事の人に多い下肢静脈瘤

下肢静脈瘤になりやすい職業

長時間の立ちっぱなし座りっぱなしなど、あまり足を動かさない生活習慣の方は下肢静脈瘤の発症リスクが高いと言われています。立ち仕事などで長時間、足を動かさない状態が日常的になっていると、下肢に血液が溜まりやすくなるからです。具体的な職業としては、立ちっぱなしでいる時間が多い調理師、美容師、理容師、レジ係、販売員、教師などがあげられます。

静脈に血液が溜まるとどうなるのか？

立ちっぱなしでいると、足の血液が重力に負け心臓へ戻りにくくなり、足に血液がたまります。さらに足を動かさない状態が続くと、ふくらはぎの筋ポンプ作用が働かないため、静脈血が足にたまります。静脈に血液が溜まれば、静脈内の圧力が高まり、それが続くと足の血液の逆流を防ぐ静脈弁がダメージを受けます。壊れた静脈弁はきちんと閉じず血液の逆流を防げなくなりますから、足に血液が溜まり、皮膚に近い表在静脈が太くなったりボコボコと膨らんだり下肢静脈瘤が発症します。

仕事中にできる下肢静脈瘤の予防

下肢静脈瘤になりやすい職業の方は予防が大切です。長時間立ち仕事をしている間でも、こまめに歩いたり、足を動かしたり、意識して下肢の血流を促すようにしましょう。デスクワークの方は定期的に立って歩いたり、椅子に座りながらでも足首を動かしたり、できることを毎日コツコツと続けていくよう心がけてください。