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下肢静脈瘤は古代から続く病気

紀元前から病気であるとわかっていた

現在、下肢静脈瘤で多くの方が悩んでいらっしゃいますが、この病気はいつごろから人類に認識されていたのでしょうか。医学的な記述として残っている最古の記録は、紀元前1550年ごろエジプトで医学について記された世界最古の紙と呼ばれているパピルスに書かれている「エーベルス・パピルス」に静脈瘤の記述があります。そのほかに、古代ギリシャの石像にも静脈瘤が彫られています。

古代ローマ時代の治療方法

下肢静脈瘤の治療は昔から行われており、現在の弾性ストッキングを着用する治療方法と似ている圧迫療法が存在していたことがわかっています。古代ローマ時代には、下肢を切開して、血液がたまった静脈を焼く手術も行われていました。当時の医療は未熟でしたが、それでも切開手術を行っていたのですから、よほど下肢静脈瘤に悩まされていた人が多かったのでしょう。

下肢静脈瘤を発症するのは人間だけ

下肢静脈瘤を発症するのは私たち人間だけではなく、四足歩行の動物にも見られますが、人間ほど多くはありません。牛の後ろ脚に静脈瘤がある有名な写真があります。人間が二足歩行へと進化を遂げ、足の静脈にかかる負担が増えて下肢静脈瘤という病気が生まれたと考えられますから、二足歩行する人間にとって宿命的な病気だと言えます。


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